俺はモンゴルで騎馬隊を作る！

俺はモンゴルで騎馬隊を作る！
目標は10年以内に1000騎の騎馬隊を編成して、
色々な隊形や陣形を現代風にアレンジしたものを完成させ、
騎馬隊による最高ににカッコいい戦闘シーンを再現することだ。
そもそもいまの映画に出てくる騎馬隊はどれもこれもダサすぎる。
ばらばらばら～と適当に走っているだけのようにしか見えない。
たぶんいまの世の中には、馬を集団で動かしていく技術が廃れてしまっているんだろう。
戦国時なんかは、それこそ馬を見事に御して陣形を描き合いながらかっこよく戦っていたに違いない。
菊池武光が小説の中で得意技としていた蝴蝶の陣のように、
華が咲き蝶が舞うような動きを再現したい。
騎馬が集団で走りながら様々に陣形を変えていくことがどこまで出来るのか。
それがどこまでカッコいいのか。
それに挑戦する。
日本の技術とモンゴルの技術を組み合わせて世界一カッチョいい騎馬隊を創り上げるんだ！
実際どうやるのか。
今の考えを書いてみる。
まず、今年の八月ぐらいにモンゴルへ入国し、
九月からモンゴル国立大学へ半年間、語学留学をする。
その後状況によってはもう半年留学するかもしれない。
この最大一年間の学生生活をしてる間に、馬術の師を見つける。
そして卒業後、師の下で一年か二年ぐらい訓練をして、馬に乗れるようになる。
(出来れば裸馬に乗れるぐらい)
でもその間のビザとかどうするねんという問題があるので、
もしかしたらどこかに就職するかもしれない。
僕のイメージでは、観光客向けの大きなツーリストキャンプで働きながら馬の訓練をして騎馬隊もそこで作れると最高だ。
「騎馬隊一日体験、これであなたも騎馬隊になれる！」
みたいなビジネス化もできる。階級みたいなのを設けて、お客さんの参加回数や練度に応じて階級が上がっていき、装備や出来ることが変わっていくような仕組みにすると面白そうだ。
そのツーリストキャンプで武器や甲冑なども作れるようになれば、一大観光スポットになり得る。
世界中からモンゴルに騎馬隊へ参加をするために、変わったやつらが集まってくることだろう！
もちろん問題はいっぱいある。
まず馬をどうするかだ。
僕の考えに賛同してくれる部族長のようなえらい人に協力を求める。
シェアだ。決まった日にちに馬を集合させて訓練すれば良い。訓練シーンを見学してみたい人もいるに違いない。必ず騎馬隊を作るという夢は共有できるはずだ。
次に人だ。
乗り手をどうするかが問題だ。
これも騎馬隊を作るという試みに共感してくれる人を募るしかない。
でも根拠のない自信があるから大丈夫だ。
しかしとりあえず騎馬隊を作るためには、自分自身が水滸伝の林冲ぐらい騎馬隊を指揮できなくては話にならない。
でもこれもなんとかなるだろう。
一昨年モンゴルで馬に乗ってかなりの遠出をした時、一日馬に乗っただけで、同行してくれた都市に住むモンゴル人より上手く馬に乗れるようになったので、まぁたぶん大丈夫だ。さすがに馬を借りた遊牧民ほど速く馬を走らせることはできなかったが、それでもアシタカぐらいの速度は出せていたと思う。
維新の戦で、西郷軍から熊本城を守り抜いた武家の血がまだ残っているんだろう。
馬術の他に弓や剣もつかえるようになる必要がある。
弓については銃と似たようなもんだから大丈夫だろう。
剣は自衛隊時代に銃剣道をやっていたし、なんとなくいけそうだ。
僕の頭の中には林冲が馬の上で槍を振り回す姿や、
王進が気迫の籠もった剣を振るう姿が鮮明に描けている。
このイメージを目指して独力で訓練するしかない。
武術を上達させるために一番必要なのは、
自然に身体の動きを沿わせることのような気がする。
「剣を操るためには、剣のいきたい方へ身体を委ねることだ。剣の動きの邪魔をしてはいけない」
のようなことを、何かの本で読んだことがある。
とりあえずこれは剣をふってみないことにはわからない。
とにかくやってみるしかないだろう。
モンゴルの大地で寝起きすれば、その大きな自然の力を身体に取り込んで剣についてもわかるような気がしている。
とにかく困難にぶち当たった時、自分自身はなんとかするに違いないという根拠のない自信はあるので大丈夫だ。
「なんくるないさ」
という沖縄の精神を胸に、取り敢えず難しいことはあまり深く考えずに前へ進むことが肝心だろう。
諸葛亮孔明もこう言っている。
「緻密に練り上げた戦略はどこか一つが崩れると全てが崩壊してしまう。時に戦略は鉈で割ったようなものが良い」
元々穴だらけの戦略に、少々穴ぼこが増えたところで大勢に影響はない。
むしろ今のような時代はその穴ぼこにこそ面白いものが入ってくると思う。
いざゆかん！