若者を代表する社会学者 古市何某を読む気になれない理由

若き社会学者の古市さんが注目されている。
確か26歳かそこらなのに本も出版しているし(しかもハードカバー)
しかも最近二冊目も出していた(これもハードカバー)
もしかしたらもっと本を出しているのかもしれないが
本屋でいいところに並んでいるのは、主に以下の二冊だ。
絶望の国の幸福な若者たち/講談社

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僕たちの前途/講談社

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いい感じの挑発的な題名だ。
この本は、若者ど真ん中の著者が日本の若者について分析するという本になっていて(たぶん)
若者が若者を分析するというちょっと変わった本だ(たぶん)
そしてこんな若い人が書いた本(しかも学問っぽい)は面白いに違いないだろう。
同世代の人が出した本なので、普通であれば僕は買って読んでいた。
若者である僕自身をも分析しようとしていることになるこの本は
若者を自負する我々世代が読むべき本のはずである。
でも、僕はこの本を立ち読みだけで終わらしてしまった。
なんでだろう。
ハードカバーだから?
確かに高い。( 1980円! )
買おうか迷った時、「なんで年下の若者が書いた本に
ハードカバーの金額を払わなければならないのか」ということが頭をよぎった。
そして中をパラパラ見てみると、
本文の下に注釈があって教科書のような作りになっている。
なんで年下の若者が書いた教科書っぽい本を読まなければならないのか。
教科書はもっと年上のエライ人が作るもののはずなのに、
年下の若者が書いた本から学生時代の教科書に対する困惑を掘り起こし続けられるという拷問を受けながら読まなければならないなんて、耐えられない。
ここまで考えて、どうやら僕が古市何某の本を読もうとしない本当の理由に気付いた。
それは
「若者が書いた本だから」
ということだ。
これは自分にとって大きな衝撃だった。
僕は、若者が書いた本だから読む価値がないという評価を無意識のうちに下していたということになる。
このことは、上から押さえ付けられるのが大嫌いであり、
古い人が言うことは凝り固まっててイケナイと思っていて、
われわれ若者の考え方こそがより良い未来を作っていくと信じている僕にとっては
まさに衝撃的な事実だった。
僕は昔から、自分の上にくる人々(特に先生)が好きじゃなかった。
小学生の時なんかは担任の先生に向かって
「先生の説明は下手くそやねん。ボクの方がみんなに上手く教えることができる」
と言って怒らせていた。
すると説明がヘタクソな先生に
「じゃあお前がやってみい!」
と逆ギレされてボクは教壇に立った。
賢い小学校時代のボクは
(・・*)。。oO(ここで上手く説明したら先生の立つ瀬がなくなってかわいそう)
と思って
「やっぱりできません」と謝った。
これぐらい先生が嫌いだった。
その中でも「お前はバカだから教えてやる」といったように僕らを侮る先生がすごく嫌いだ。
しかしこの僕が、嫌いな人たちが持っている「若者の考え方を侮る姿勢」を、
僕自身が年下の言うことはつまらないと「若者の考え方を侮る姿勢」を体現していたという事実にうちのめされた。
僕そのものが嫌いなタイプの大人になっていた。
これを気付かせてくれただけでも、この古市何某の本を読まなかった意味があったということにして、考えることを終わりにしたい。

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