とても面白かった、新・映像の世紀。でも客観的すぎ。

新・映像の世紀
http://www.nhk.or.jp/special/eizo/

映像で100年の歴史を振り返るシリーズ、新・映像の世紀。
第3集まで観ました。知らないことも多く、とても面白かった。亡命先のオランダで不機嫌そうに薪割りをするドイツ皇帝の映像など、クスっと笑えるものも随所にある笑

このシリーズは残された映像から世界を客観的に読み解こうという主旨で作られたものだろうと思う。
でもその客観さ加減がちょっと行き過ぎているように感じた。日本のことがほとんど画かれていないからだ。

「民主主義を代表するアメリカ」「共産主義を代表するソ連」「ファシズムを代表とするドイツと日本」という紹介のされ方で、あまりにもさらりと言い切られたことにちょっと驚いた。
(確かに客観的にみたらそうなんだろうが・・・)

日本人が作ったんだったらもう少し日本についても流してほしかった。客観性を求めるあまりに誰が作った作品なのかの実態がさっぱり見えてこない。言っている人の声だけ聞こえてくるけど、肝心の発声者そのものは不在だ。

僕は何かを発信するこということに主体を乖離させることは不可能だと思う。自分を消して消していこうとしてもその行為自体によって必ず主体は残されてしまう。それがかえって主体をなくしてしまっているがために不気味に浮き上がることになる。

どうせ現れるのなら、はっきりと自分の主義主張を声明して、自分のカラーを明確にした上で、発信してほしい。

一気に第3集まで観てしまうぐらいとても面白い作品なんだけど、これだけが少し残念だった。

でもこれからも楽しみにしている!!

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