カメラの祭典CP2016に参加してきました。個人的な目玉はPENTAXのK-1。
PENTAXブースのセミナーを聴いていると、フルサイズにしては安い価格なのに、その写真の美しさと表現力は世界一と豪語していた。セミナー講師が、このK-1ではdetail(ディテール)がでぃてぇると言っていたのが好印象。
しかしここにきて良かったと思ったのは、エンジョイフォトステージ。
要するに写真についてのセミナーです。
僕が傍聴したのは「見て撮って星空を楽しむ」、「タイムラプスから360度動画まで新表現の極め方」、「いつでも人を撮る」の三本。
中でも感動的だったのが、「いつでも人を撮る 講師ハービー山口」のお話。
僕は昨年、モンゴル人の格好良い写真を撮りたいとモンゴルへ三ヶ月行っていたが、いざという時には腰が引けてしまって撮りたい絵は撮れなかった。
・正面切って相手の人とカメラをと押して対峙すると、負けてしまうんではないか。
・カメラを人に向ける自分はそんなことをしてもいいのだろうか。
・格好良い写真を撮ることで人に賞賛されたいとか、そういう気持ちで被写体に接しているのではないだろうか。
この人の写真を撮りたいと思っても、「写真を撮らさしてください」と頼んだことはなかった。
この自分の定まらない心を整理しないことには、相手に模失礼だし、良い写真も撮れないだろう。
ではどうすればよいのか。
もんもんとしていた心の問題を解決に導く話が、ハービー山口さんの話だった。
以下、講演メモから。
「シャッターを押すたびに相手の幸せを願う」
今は人を撮りにくくなった時代だと言う。パパラッチ等のように写真が人のプライバシーを侵害するものとしても認知されてしまっているからだろうか。
こんな時代だからこそ、シャッターを押す時に、写真を撮らせてくれた人に感謝の気持ちでもってその人の幸せを願うことを山口さんはしているらしい。自分のそのかすかな思いが、相手に伝わるのだ!と。
機材がどれだけ進化しても人間の心は変わらない。相手に対する真っ当な正しい気持ちを持って写真を撮ることこそが、どんな高価な機材を使って撮るものよりも素敵な写真になるだろうということなのかもしれない。
この話を聞いていて思い出した写真がこれ
僕が撮った写真じゃないけれど、すごくいい写真だと思う。きれいにつまさきを揃えたおじさんとほっぺの赤い女の子。
なんかこう、モンゴル人の良いところが詰まった作品。
こういう写真が撮りたいのだ。
以下講演メモ。
「頭の上をあけると希望がうつる。
足元を写すとリアリティがうつる。」
「撮りたいものを撮れよ。それがパンクだぞ」
撮る前に一言
「今日はあなたの優しさを撮りにきました」
良い写真が撮れる条件
「被写体への執着心、こだわり、勇気、フレーミング、運」