逆プラシーボ効果を喧伝するサプリ厨に告ぐ。

逆プラシーボ効果を喧伝するサプリ厨に告ぐ。
最近ネット上で、
「ミネラルウォーターの中に体によくないものが入っている」
というニュースをFacebook等で投稿している人が散見される。
このことについて、意見を述べる。
このようなニュースをシェアする人ようなは大概、自然食品等を販売したり販売する人を増やすことを仕事にしている人達であることが多い。
要するに、「安全であり体に良いと思って飲んでいるミネラルウォーターも体に良くないですよー。だから、私がオススメするこのサプリで毒を浄化しましょう!」
ということを言いたいだけなのである。

むろん僕は商売のために宣伝や喧伝をすることは良いことだと思っている。
だけどこういう人達というのは、善意や社会への警笛という風体からスタートして、自ら得る利益は巧みに隠そうとしている人がほとんどだ。
キャシャーンぢゃあるまいし、覆面をしながら商売をしようというその心意気はなんだかおかしいと思う。

そしてまた、そういう輩が喧伝する悪いとされている物がある。
よく議論に登るシャンプーやファーストフード、そして今回のミネラルウォーター。
もちろん、彼らが言っていることは嘘ではないのかもしれない。
実際、体には良くない成分が入っているのかもしれない。

だがそもそも僕が思うに、世の中には体に悪いことばかりだ。

僕がこの記事を書きながら食べているインドのカレーなんかも、舌が痺れるぐらい香辛料がたくさん入っているため、体への刺激はすごいし、体への影響も半端ないだろう。
時には辛すぎるのをたくさん食べた翌日のおしりがすごいいたくなったりすることもある。これはかなり肛門様には悪いことであるのは間違いない。

そうすると
周囲を走っている車の排気ガスも悪いし
ハンバーグや焼肉のお肉も悪いし
砂糖がいっぱい入っているコーラも悪いし
居酒屋で出てくる食べ物も添加物ばかりでほとんど食べれないじゃないか。
ビールやアルコールなんかも体にすごく悪い。

彼らが言うように悪いものを避けるならば、もはや都市で生活することは出来ない。
こうなれば、空気や水が綺麗な田舎で無農薬オーガニック野菜をかじるしか無害な生活は出来ないじゃないか。

だが残念、その野菜も彼らのように悪いものに敏感だと危ないものになってしまう。

こんな話がある。

無農薬でオーガニックということは、虫が喜んでやってくる。
野菜はその虫を撃退するために、自ら抵抗物質を身にまとって虫達を撃退する。
この抵抗物質によって、アレルギー反応が人間に起こることもあるというのだ。
これは自然の仕組みで大昔からそうなっているので、農薬に比べたら体への影響は何程のこともない。
だが、ミネラルウォーターでさえ危険と言うような安全厨は、植物が自衛のために作り出す抵抗物質をも「危険だ」と認定してしまいかねない。

大変だ。
これではもはや田舎で無農薬野菜にかぶりつくこともできない。
安全を求めるならば、空気と水だけで生きていけるような菩薩になるしかないのか。

だかしかし。
残念ながら、空気中に含まれている酸素も体に悪い。
酸素が体内に入ると活性酸素となり体の細胞をどんどん傷つけていく。

もはや彼らは、息をすることもできないということだ。
こうなったら本当の仏にならないとその「体に悪いもの」は回避できないであろう・・・
安全安全を意識して完全に安全な状態を目指すと、死ぬしかない。
多分、昔の偉大な哲学者やアーティストも、何かを極めていくとその先には死しかないということに気付いたから、純粋な人達は自ら命を絶つことで、何かを完成させようとしたのではないだろうか。
だけど、僕らは凡人である。
凡人が、そんな完全を目指す必要はないだろう。
なんでもほどほどにしながら、今という瞬間を楽しんで生きていくことが、我々には多分良いことなんだと思う。
だから、体に悪いものを意識するあまりに、皆とご飯を食べに行っても悪いものばかりで食べる物がなかったり、一緒にお酒も飲めなかったり、マクドナルドにも行けないような生活をする方が身体にかえって悪いということになる。
完全を目指すならば、なんでもかんでも悪いと思いながら注意して生きないといけないし、また止むを得ずそれらを口にせざるを得ないとき、ものすごい嫌悪感が体を包み込むだろう。
これは、その食べ物が持つ微々たる悪さに比べてその精神的なダメージの方がはるかに大きい。
サプリだうんぬんかんぬんって言う人々は、この精神面の健康をないがしろにしている。

たとえ同じだけの添加物が入っているものでも、悪い悪いと思いながら食べるハンバーグと、めちゃんこ美味しいとワクワクしながら食べるハンバーグでは、身体に与える影響は大違いになるだろう。
そしてそのハンバーグが体に良くないとしても、ワクワクしながら食べるそのハンバーグはそのマイナスを補って余りある精神面の充実を生み出す。

また、サプリ厨は人間の力をバカにしている。
人間の体は悪いものが体内に入ってきたとしても、それを挽回する力を備えている。
こういう力があることを無視して体に悪い悪いとのたうち回るのは、自らの体の力を信じないということになり、それは自らの生命力への致命的なダメージとなりうるだろう。
自分で自分の体の力を信じていないということが、自らの体にどれほどのマイナスを起こすのか。
想像するに難くない。
体に悪いものを避けることで、それ以上のデメリットを体に及ぼしている。

だから、ミネラルウォーターでさえ体に悪いとか、そんなことを正義ヅラして喧伝しないで欲しい。
それを知ってしまった人が、それ以後そのミネラルウォーターを飲むときに、精神的にどんな悪影響がおこるのか。
想像したことがあるのか?

「あなたも我々と同じサプリを食べないと知りませんよ」
ということなんだろうが、本当に人をバカにしている。
中には、「そのシャンプーを使うことで皮膚に浸透して体の中を通って子宮へまでシャンプーの毒がまわります」
とかいうことを身振り手振りを交えたリアルな説明を平気な顔して女性に向かって言う人もいた。
僕は悪魔が目の前に存在しているとその時思った。

確かに現代は体に悪いものばかりであるのは間違いない。
意識的にそれを避けないと、アレルギーとか鬱とかになってしまうかもしれない。
だけど、僕はもうちょっと人間の力を信じたい。
そういうものを摂取することで、もしかしたら体の新たな循環サイクルが芽生えてくるかもしれない。
我々現代日本人から生まれる子供には、体に悪い物への耐性が付くかもしれない。
もちろん、一世代で効果は出ないと思うが、数世代で化学物質への耐性を備えた人間になるかもしれない。
その人類によって、今まで生活出来なかった宇宙へ行けるようになったりもするかもしれないじゃないか。
生物は必ず進化していく。
だから、現代の化学物質全盛社会を躍起になって回避するのではなく、それを選別しながらも自然に受け入れ、排出できるような体への進化を促すほうが精神面と人類の未来をも考えてプラスになっていくのじゃないかと信じたい。

だから自分の体を信じて、化学物質とのある程度の共存をも視野にいれながら、健全な生活を営むことを推奨したい。
ということなんでサプリ厨の皆様は、大人しくしといてください。

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