技能実習生の組合から提示された条件が技能実習制度の脆さを物語っている

外国人労働者受け入れの議論が進んでいます。

外国人労働者が増えることはテクノロジーの進歩を阻害しますが、個人的には日本で働きたいと言っている友達のモンゴル人が日本で仕事をできるようになるので、外国人労働者受け入れが進むことは賛成です。

技能実習生の問題

技能実習生は転職できません。受け入れ企業が決まれば、原則3年その企業で働かなければなりません。

変な企業人入ってしまってもやめることができないため、過度な長時間労働や最低賃金以下の労働が大きな問題になっています。

国へ帰るか失踪するかという選択肢がありません。

国へ帰るにしても、技能実習生として日本へ行くために、数十万~百万円ぐらい送り出し機関に支払って来ている場合がほとんどです。

逃げてしまうとそのお金がパーになるので、我慢して働くしかなくなっており、技能実習生は現代の労働制度という見方もあります。

技能実習生は奴隷制度だ!と言っている僕ですが、2年前にはモンゴルの送り出し機関の友人のために、日本の組合に対して営業活動をしていました。

組合とは

組合というのは、モンゴルの送り出し機関から人を受け入れて、契約している企業へ人を派遣する団体です。

送り出し機関がモンゴルで日本語などを教えたモンゴル人を、組合が日本で再度教育を行なって企業へ派遣します。

その時に日本の組合から言われた条件に愕然としました。

組合から提示されたモンゴル人を受け入れるための条件

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当組合の条件を明記します。

1.事前講習費はお支払いしません

2.日本への渡航費用もお支払いしません

3.期間満了での帰国費用は、日本側が負担します

4.管理費は、月5,000円/1名

  1. 途中帰国・行方不明について

 企業配属後、3ヶ月以内の途中帰国・行方不明 300,000円

    〃    6ヶ月以内の     〃       200,000円

    〃    12ヶ月以内の     〃       100,000円

    〃    12ヶ月以上の     〃             0円

以上を受入企業の損害金として、請求します。

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1はモンゴルで送り出し機関が日本語などを教える際の費用です。

通常は3ヶ月ほど日本語を教えて、組合から面接官がモンゴルに来て日本へ連れて行くモンゴル人を決めます。最近はskypeで面接するところもあります。

2はモンゴルから日本への航空券です。実習生が負担することになります。

3は技能実習生が日本で働く期間です。3年でしたが希望すれば5年まで滞在できるようになりました。

4の管理費は送り出し機関が受け取る報酬です。

モンゴルで日本へ行きたい人を募集し、日本語を教えることがビジネスになるのは、組合から支払われえる管理費があるからです。

5は途中帰国や失踪で損害金を支払わなければならない代金のことです。

送り出し機関としては、この金額を事前に技能実習生から受け取っておかなくてはなりません。ですがモンゴルの法律では、損害金分を事前に受け取ることは違法でした(現在は不明)

違法でも損害金としてではなく、別の方法で実習生からお金を預かるのが当たり前とのことでした。

働くためにお金が必要だなんて、なんてひどい制度なんでしょうか。

日本で最先端の技術を学んで収入も得るために数十万支払ったのに、運が悪ければ単純労働だけやブラック企業で酷使され、転職もできない・・・

なんとかよい法案が通って、日本人と外国人が対等に日本国を形作っていけるようになればいいと思います。

以上、技能実習生の組合から提示された条件が技能実習制度の脆さを物語っている、でした。

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