コンスタンティノープルの陥落   絵で見る戦争シリーズ

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1400年。
東地中海は、コンスタンティノープルとわずかな土地を残してほぼトルコ領となっていた。
それでも東ローマ帝国の首都であるコンスタンティノープルは、自由貿易都市のような形で平和を保ててはいたのだが・・・
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しかし
トルコの皇帝に17歳のメフメト2世が即位すると、情勢は一変。
「ヨーロッパが戦争に明け暮れている今ならコンスタンティノープルを攻略できる!」と考えたメフメト2世は、攻略に向けて準備を始めた。
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メフメト2世はまず第一段階として、ボスボラス海峡に砦を築きコンスタンティノープルへの足ががりを作る。
そしてハンガリー人の技術者が供与したウルバンの巨砲と呼ばれる新兵器も完成させ、コンスタンティノープルへ進軍を開始した。
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トルコ軍の兵力は20万
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対する東ローマ帝国(以下ビサンツ)は7千人であった・・・・
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しかし、コンスタンティノープルは世界一の防御を誇る、三重壁という城壁に守られている。
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最強の城壁と、最強のウルバン砲
キリスト教国とイスラム教国の威信をかけた戦いがいままさに始まろうとしていた!!
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陸地側にはびっしりとトルコ兵が包囲陣を完成させ、海側には100隻を超える軍船が配備された。
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陸側は蟻の這い出る隙間もないほどにビッシリとトルコ兵がいたが、海の上は単純に船数だけで勝負がつくようなものでもない。
自由貿易国家として栄えていたビサンツは、数こそ少ないが大型の軍船を保有していた。
トルコ軍船は数こそ多いが、未熟な操船技術と小さな船が多かった。
そのために、ビサンツを助けるために来航した補給物資を満載した4隻の大型船を、トルコは100隻で取り囲むも、あえなく包囲を突破されてしまう失態を演じた。
コンスタンティノープルの湾内への入り口は大型の鎖で封鎖がされているので、外から湾内へトルコ軍船が進む事はできない状態だった。
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陸側の第一回総攻撃も失敗に終わり、何か成果を出さなくてはならなくなった時、メフメト2世はある作戦を決行する。
その作戦のためにメフメト2世は、大量の木と油と大量の兵隊を使い陸地にレールをひいた。
そして、トルコ軍船をレールの上に引っ張り上げ・・・
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陸の上を船を通過させるという壮大な作戦を成功させた!
船の山越えだ。
この快挙を目の当たりにしたビサンツ軍の戦意は低下。
海と陸から接近されたコンスタンティノープルはまさに風前の灯であった。
この機会を逃さず、トルコ軍は総攻撃を開始する。
まずは、第1派として不正規軍団を先頭にして城壁へ突撃させた。
後ろには、トルコの親衛隊イエニチェリが刃を光らせ、逃げてくる味方の兵を斬るかまえをしていた。
そのため前に進むしか道がなくなったトルコの不正規兵は、死に物狂いで戦う。
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しかし、ビサンツ軍の前線で指揮を執る傭兵隊長ジョヴァンニ・ジュスティニアーニ・ロンゴの奮闘でトルコ軍第1派を追い返すことに成功。
第一波が破れた間隙を埋めるように、すかざずトルコ軍は第2派を投入する。
トルコ親衛隊のイエニチェリだ。
正規軍として、戦うことだけを教え込まれた精鋭中の精鋭。
子供の頃から人を殺す訓練を積んできたイエニチェリは情け容赦がない。
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城壁を守るビサンツ軍は奮戦、イエニチェリの猛攻をなんとかしのいでいた。
しかし激しい戦いによりジョヴァンニ・ジュスティニアーニ・ロンゴが負傷し、戦線を離脱する。
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それを見た周囲のビサンツ兵士は動揺し、持ち場を離れて皆が一斉に逃げ出してしまった
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激しい戦いにより、トルコ軍も死傷者が続出し疲労困憊であったが
精鋭のイエニチェリはこの機を逃さず、全軍で城壁をよじ登り城門を空けてコンスタンティノープル城内へ突入していった!!!
もはや、陥落を悟ったコンスタンティノス11世は、ローマ帝国の紋章である双頭の鷲をはぎとり、
「誰か予の首を刎ねるキリスト教徒はいないのか!」
と叫び、トルコ軍めがけて最後の突進をしていった・・・
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その後、彼をみたものはいない。
メフメト2世は戦の前に「3日間の略奪を許す」という布告を出していたため、トルコ兵はあちこちで略奪を開始していたが、偉大な都であるコンスタンティープルを想う気持ちが強かったのかメフメト2世は数時間で略奪をやめさせた。
メフメト2世は勝者として、コンスタンティノープルへ入城。
トルコの首都とする。
ここが現代にまで続くトルコ第一の都市、イスタンブールだ。
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ここに、古代から続いてきたローマ帝国は滅亡する。

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