手作りご飯の衝撃的なウマさ。 自分で育てた(採ってきた)野菜が料理され食卓に並び その料理の始まりから完成までを作り上げた人が目の前にいる。 そこには、素材の良さと新鮮さからくる「ウマさ」に加え、 目の前の人が、大自然から引き継いだ恵みを料理として完成させた「ウマさ」をも併せ持っている。 特に、鹿野のアイドル(!)が作ってくれたタケノコ弁当はめちゃ美味しかった。 島根に向かう車中で食べたが、この世にこれほど暖かい料理というのがあるのか、 というぐらい心が満たされた。 なるちゃんが自分でシメた鶏のお肉もそうだし、いなちゃんがキャ ンプで作ってくれたうどんに米や魚も。 最高の環境で、最高の料理法で、最強に心がこもった料理の数々。 これは、お金を対価として食べるどんな最高の料理にも勝つことはできない。 その手作り料理からは、「あなたの存在を祝福する」という すごく単純で強烈なパワーが込められていたように思う。 それに応えれるモノとして、僕が出せるのは、何もなかった。 お金なら出せたかもしれないが、お金以外の価値あるモノを何も持たなかった。 結局は、お金があらゆる価値というものを代表している社会で生きている僕にとって、 己の貧困さを改めて思い知ることになった。