はいさい!たけっし〜です。
皆さん今日も熱く生きていらっしゃいますでしょうか?
僕は日本を離れてから北方謙三の本を読んでいないので、あのときの熱さはどこへやら、、、といった感じです。
でも@kenzou_botを眺める度、あの頃の熱さを半分ぐらい思い出しては自らの鉄を打ち心を熱することでなんとか温度を保っております。
さてさて、そのように「熱すぎる」と皆様に評判?の@kenzou_botから、とっておきのベストツイートを発表することとあいなりました。
基本的に北方謙三の小説を読んでいない方は、おそらくその熱さがどこからくるのか理解することはできないかとおもいますが、まあそれでもその熱さの一片だけでも汲み取っていただければと思いまして書くことにしました。
僕と北方謙三小説との関わり
ご紹介する前に僕と北方謙三小説との関わりをざっくり述べておきます。
さかのぼること高校生の定期テスト前日。高校の図書館にはとても綺麗な司書さんがいました。友達がその人のことが好きだというので、僕も仕方なく(?)一緒についていくことが日常になっていました。あわよくば僕もたくさんお話したいという欲望がありましたがシャイボーイの常としてそんなことはおくびにもださず、ひたすら本に興味がある自分、というのを演じておりました。
いつものように友達と司書さんと三人でお話していると、その日は新しい本が入荷したとかで司書さんが若干ウキウキ気分で持ってきたのがこの北方謙三の水滸伝一巻でした。
「こんな綺麗な司書さんでもこんな猛々しい本を読むのか・・」
と若干残念(?)に思いながらも、これは司書さんと仲良くなるチャンスだ!とばかりに小説に興味がない友達をいいことに、北方謙三の小説を読み始めることにしました。
その頃はあまりこういう猛々しい本に興味はなかったのですが、司書さんとの話題作りとばかりに頑張って読むことにしました。定期テストの前日にも関わらず読みまくってやりました。読み出したら意外にも止まらなくなり、もうテストなんて関係ありません。熱い男達が繰り広げる物語の世界にどっぷりはまってしまっていました。3時間ばかりで一巻を全部読んでしまっていましたが、もちろんテスト勉強をする時間はありません・・・
次の日にさっそく司書さんのもとへ向かい、「水滸伝面白かったです!」と伝えると、意外にもまだ読んでおらず水滸伝に対して興味を持っていなかったことが発覚!!なんとも軽薄な人であるもんだと思ってしまい、それからはこのすばらしく面白い本を皆に勧めることに情熱を燃やすようになり、僕の歴史小説ライフが始まる事になったのです。
とまあ北方謙三本との出会いはこんな感じです。
それから15年近く北方謙三の本を軸として生きてきたように思います。
北方謙三の歴史小説は全部少なくとも2回以上は読んでいますし、水滸伝は4回ぐらい通して読んだでしょうか。本を読みながら心に響いた文章をTwitterに投稿するという方法で書き溜めた文章を、@kenzou_botとして作成。水滸伝以外にも三国志や史記といった全ての歴史小説から名文を抜き出しています。
@kenzou_botの収録作品は「北方水滸伝・楊令伝・岳飛伝」「楊家将」「血涙」「北方史記」です。
それではさっそくベストツイート賞の発表を始めます。
ベストツイート賞 5位
「帝も、人なのだ。誰よりも人らしい、と言っていいほどの人なのだ。それが神の子として扱われ、自分でもそう思いこんだ。人と神の子の間でたえず切り裂かれ、苦しんできた。しかし、苦しみを苦しみとさえ理解していなかった。」桑弘羊 #北方史記
北方史記は漢の武帝が騎馬民族である匈奴と激しい戦いを繰り広げるお話です。その武帝は皇帝で有るが故に神の子として崇め奉られ、自分自信をも特別な存在であると考えながら政治を行っていました。しかしやはり人間は人間でしかないということが浮き彫りになっていきます。不老不死は不可能だし、思った通りになるのも自分の版図の中でだけです。自分を見つめて行くと普通の人間でしかないのに、周囲からは神の子として崇められるというその葛藤に苦しめられる様が、小説では描かれていました。北方謙三はこの史記で皇帝と人との間にひそむ狭間のようなものに光を当てようとしたのではないでしょうか。
ベストツイート賞 4位
「頭の中に知識を詰めこんだ人間は、逆にそれに縛られることが多い」桑弘羊 #北方史記
司馬遷を評しての言葉です。桑弘羊は帝の幼少からの遊び友達であり優れた側近として活躍する人物です。知識があればいいとされがちな現代にあって、その知識こそが自らの行動の邪魔にもなってしまうという面を的確についています。
ベストツイート賞 3位
「悲しみを、人に知られたくなかった。それを人に知られるだけで、濁ったものになるような気がした。胸が張り裂ける思いは、実は大事なものなのだとも思った」顧大嫂
#北方水滸伝
顧大嫂というキャラクターがいじらしいほどによく表現されています。顧大嫂は乱暴者で男をも自慢の腕っ節で組み伏せてしまう山のような身体をもった女性ですが、反面心は小娘よりも繊細なところをもっています。そんな顧大嫂の亭主をなくした悲しみについての言葉です。
ベストツイート賞 2位
「それだっていい。無駄なことをいっぱいやって、なにが大事なのかわかるんじゃないか」呂方
#北方水滸伝
親は宋軍の高潔な将軍でしたが、その高潔さが嫌われたが故に叛乱の嫌疑をかけられ憤死。流れで梁山泊軍に参加する訳ですが、将軍の子らしく部下のことを思った言葉を述べています。無駄なことをいっぱいやるからこそ大事なことがわかるという言葉にはすごく救われることでしょう。
ベストツイート賞 1位
「結局、成功するかしないかは、運、不運なのではなく、たまたま手にした運にどこまで食らいついていけるのかだと思う」 #北方謙三
他のツイートに比べてダントツの一番でした。
北方謙三が小説家として成功するに至った一番の要因がこれだと述べています。なるほどという言葉しか出てきません。
ベストツイート賞 番外編!
ここでは僕の一番と言ってもいいぐらいに好きな言葉を紹介します。
「なあ、祖永。勇敢かどうかは、問題じゃねえ。きちんと生きて、きちんと死んだかだ。死ぬ時に勇敢になることなんざ、きちんと生きることに較べたら、簡単なことよ」白勝 #楊令伝
軍人というのは死ぬ時に勇敢であればいいと思いがちですが、これはそれが間違いであることをスッパリ言い切っています。僕は日本の自殺が多いのも、軍人は勇敢に死ねばいい、という考え方と表裏一体のように感じています。
「きちんと生きて、きちんと死ぬ」きちんと生きる、ことは当たり前ですが、きちんと死ぬという「死」までをセットに考えることで「生」が生きた輝きを放つようになってくるように思います。
生と死を一緒に考えるからこそ、安定した人生をおくることができるようになるのではないでしょうか。
以上、北方謙三bot ベストツイート賞の発表!!でした。
コメント
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こんにちは!
今月末にモンゴルに旅行に行きます。…と言っても、馬にしかのりませんが…笑
「モンゴル国立大学 留学」の検索ワードで、こちらのhpにたどり着きました。
たくさん、モンゴルの写真や記事があり、リアルタイムなモンゴルを知ることができ、とてもよかったです^_^
コメントありがとうございます。
今月末に馬に乗りに来られるんですね〜
ぜひぜひ乗馬とモンゴルの大地を楽しんでいってください!!
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